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2006年後半< afterbefore >



d i a r i o
天地は萬物の逆旅にして光陰は百代の過客なり
月日は百代の過客にして行き交う年もまた旅人なり

*開催時コメント*diario=(伊)日記、日誌、「ディアリオ」と読みます。日記と言えば三日坊主。続いたためしがありません。ところが引っ越しをしてからこの1年間、日記とまでは行かないものの、何やら書き留めることの多くなった私。ささいなことをメモしたり、シャッターを切る回数も増えました。自転車操業の毎日、けして面白味のある内容ではありませんが、淡々とした時間の一コマ一コマもなにやら特別に感じることが増えたように思います。単純に、新しい土地での暮らしがなにかと物珍しいからなのかも知れません。都内の便利な生活が当たり前だった私には、鎌倉山というところに引っ越して、不便を感じてイライラすることも、環境の素晴らしさに感動することも、どちらともが鮮烈で印象が濃いのです。引っ越しからちょうど1年一巡りしたところで、鎌倉在住1年生のなんでもない日々を振り返りながら、ガラスと絵とでアトリエキカの懐かしい空間を賑やかしてみたい、と思っております。

上のちょっと固い文面は、水面に映った月を取ろうとして帰らぬ人となった剛毅な酔っぱらい李白さんと、そぞろ神に取り憑かれた漂白の旅人芭蕉さんです。月も陽も地球も、毎年繰り返される季節も時間も人生も、萬物は永遠の旅人だと仰います。でももしかしたら、私達人間はこの世で唯一の逆旅なのではないかしらなんて思ったりします。だって、ココロに留めたり、記録を残そうとしたりするのは人だけだから。淡々と過ぎゆく一刻一刻を次々と見送り出迎える私達の脳みそはさしずめ分厚い宿帳・・・(?)果たして作品は宿帳なのか日誌なのか、ともかく私の脳ミソに引っ掛かった時間の集積であることに違いはありません・・・少々妄想が過ぎましたところで、お終いに致しましょう。


Date: 2006年10月12日(木)〜22日(日)
Open: AM12:00〜PM5:30
Place: アトリエキカ
Products: "seen" "お引っ越し" "海辺の苺月" "フクロウが来たよ" "まだまだ着かない" "コガネムシ" "お隣の果実" "今日はこんな色" "蜜柑月" "星灯り" "月幽灯" "ナニヲイレヨウ" "しりぷくら" "ムシクイ" "リングコーン" 他
Tel: 0467-24-7025
DM


いつもとちがうこと -立体作家の平面-

参加作家:井上あんぬ・恩塚正二・世良順・中野幹子
*開催時コメント*「いつもとちがうこと」は、作品について言えば、いつもとおなじことかも知れません。描いている絵も、描き方も、motif も、いつもと変わりません。ちがうのは材料と形状だけです。ところが作業について言えば、ずいぶんとちがうものです。ガラスを扱う、という事がいかに特殊であるかを改めて考えさせられます。以前、紙は私にとって最も身近なものでしたが、ガラスをいじっていなければ、紙にこんなことはしなかったと思います。そのような発想すら、アタマに浮かぶことはなかったでしょう。そんなトコロをちょこっと、お楽しみ頂けたら幸いです。

*終了後コメント*ガラスの仕事の合間を縫って1年くらい前から少しずつ制作を始めました。個展のようなプレッシャーも無く、淡々とマイペースに作業を進めることが出来、大変楽しく充実した制作のひとときを頂きました。やはり自分は絵を描くことが性に合っているのだなとしみじみ感じました次第です。紙の仕事も少しずつ続けて行かねばと思っております。今後とも何卒よろしくお願い申し上げます。


Date: 2006年9月18日(土)〜25日(日)
Open: AM12:30〜PM7:00
Place: Ecru+HM
Products: 平面作品8点「untitled 」「雨」「海」「日々」「暮」「旅」「閑」
Tel: 03-3561-8121
DM


中野幹子ミニ個展
*開催時コメント*広島で拙作を少しお披露目して頂いております。美術館の一室という贅沢な環境です。工芸に深い関心と造詣をお持ちの瀬戸さんは「地元の人達に身近な場所で創作の世界の楽しみを知ってもらいたい」と、年数回このような展示会を開かれています。お茶でも飲みながらゆっくり寛いで作品を見ましょう、という趣旨の展示会です。お近くの方は是非覗いてみて下さい。

Date: 2006年8月23日(水)〜27日(金)
Open: AM9:30〜PM5:00
Place: (財)しぶや美術館
Produce: 游・風ら里
Products: "游" "おさんぽ" "森" "夏草" "蒼月""あるいていこう" "花火草" "ヴィオロン" "欠片" "ツレテケ" "silent" "luce pace falice" 他
DM


中野幹子個展
滋賀県、季の雲での初個展。レストラン併設のギャラリーは、直線的でクールな空間と来訪者の居心地の良さを第一に考えた暖かい雰囲気を併せ持つ。シンプルでスタイリッシュな実用品が多い中、拙作のような変わり種が時折りぽろりぽろりと登場するあたりもユニーク。そんな場所での初個展だけに展示のコンセプトは手探り状態で、あるものは全部持って行く、といった展開になった。全体を通しては、夏のひとコマを散りばめるような構成を試み、様々なシーンを描いた。作品の設置・展示はギャラリーオーナーによるもの。空間、自然光、照明、什器、いずれも程良く、作品と調和してくれていた。

Date: 2006年7月8日(土)〜23日(日)
Open: AM11:00〜PM7:00
Place: 季の雲
Products: *b.d.p/ guinomi, vase, bowl *ato/冷茶グラス、ひとくちビール、しりぷくら、まる皿、耳角皿、ボウル *water colors/ぼうる花器、mini glass *風鈴 *穴のペンダント *窓(平面作品)
Tel: 0749-62-6072
DM


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