龍の恩返し
秋の野山を代表する花と言われるリンドウ。”龍胆”は薬の名に由来します。よく効くので乱獲されて数を減らした、とも言われています。群生はせず単独で咲き、花期は晩秋まで続きます。中国のお話で、枯れた湖に落ちた黒龍を人間たちが救ったというものがあります。他所から三日三晩をかけて水を運び湖を満たし、龍を助け、龍は湖の周り一面に青い花を咲かせて飛び立っていきました。やがて人々はその根の薬効に気づき、またそのあまりの苦さに、これは龍からの贈り物だとして”龍の胆”と名付けたのだそうです。リンドウにはこの他にもいろいろなエピソードがあり、面白き植物です。また追々描いていきたいと思います。